ICタグ・ RFIDタグの周波数の違い
ICタグとRFIDタグの周波数にはいくつかの違いがあります。それぞれのタグの一般的な周波数帯域について説明いたします。
ICタグの周波数
- 一般的に低周波(LF)や高周波(HF)の帯域を使用します。
- 低周波帯域は、約125 kHzから134.2 kHzの範囲で動作します。
- 高周波帯域は、13.56 MHzの周波数帯域を使用します。
RFIDタグ
- 低周波(LF)、高周波(HF)、超高周波(UHF)、および一部の場合には超高周波(SHF)の帯域を使用します。
- 低周波帯域は、約125 kHzから134.2 kHzの範囲で動作します。これは、ICタグと同じ周波数帯域です。
- 高周波帯域は、13.56 MHzの周波数帯域を使用します。これもICタグと同じ周波数帯域です。
- 超高周波帯域は、860 MHzから960 MHzの範囲で動作します。これは、RFIDタグの主流で、一般的に用いられています。
一般的に、RFIDタグはICタグよりも広い周波数帯域を使用します。RFIDタグの中でも、UHF帯域が特に広く使用されており、物流や在庫管理などの大規模なアプリケーションに適しています。ICタグは、主に近距離通信やセキュリティ認証などの用途に使用されます。
周波数帯と特徴
※横にスライドできます
通信帯 | LF帯 Low Frequency |
HF帯 High Frequency |
UHF帯 Ultra High Frequency |
---|---|---|---|
周波数 | ~135KHz | 13.56MHz | 860~960MHz |
通信方式 | 電磁誘導 | 電磁誘導 | 電波 |
通信範囲 | ~10cm | ~10cm | ~数m |
指向性 | 広い | 広い | 中 |
金属の影響 | 中 | 大きい | 大きい |
水分の影響 | 少ない | 少ない | 中 |
主なIC タグチップ |
EM/HITAG | MIFARE/FeliCa /ICODE |
Monza/UCODE /Higgs |
特徴 | 水分の影響を受けにくく、障害物があるところでも電波が回り込みするため、安定した読み取りが可能。 | セキュリティ性を重視したICチップが多く、スマートフォンで読み取りができるものもある。 | 長距離通信が可能で同時読み取りもできる。価格も比較的安価。アパレルの値札/物流/商品管理などに利用される。 |
用途 | 入退用カード/家畜用ICタグ/車のイモビライザーなどで利用される。 | 交通系カード/マイナンバーカード/免許証などで利用される。 | 物流/在庫管理などで利用される。 |