FeliCa Standardは業界最高レベルのセキュリティ性を持ち、交通系ICカードやEdyなどの電子マネー決済サービス、学生証や入退場にて広く利用されているICチップです。
DES暗号化方式だけではなくAES暗号方式を備えることによりハイセキュアな認証が実現され、ICへ書き込まれた情報を安全に守ります。
一枚のカードの中で多目的のデータを管理することができ、1つのエリアの中に階層を作ることも可能で、各エリアには個別の鍵を設定することができます。
当社ではシステムコード取得から1次フォーマット作成、2次発行までご支援することができますので是非ご相談ください。
セキュリティ | :HIGH |
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コスト | :HIGH |
基本情報
規格/通信 | 周波数:HF 13.56MHz 通信距離:近接 規格:ISO/IEC 18092 NFC Type3 |
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メモリ | メモリ:3,984 Byte(ユーザーメモリ) 書込回数:50万回 構造:Free 16 Byte×249 Blocks |
セキュリティ | シリアル:8 Byte IDm アクセスキー:3DES/AES |
グループ
用途
- ■アクセスコントロール
- ■社員証
- ■会員カード
- ■ポイントカード
加工
- ■オフセット印刷
- ■インクジェット印刷
- ■再転写印刷
- ■ダイレクト印刷
- ■レーザー加工
- ■1次、2次エンコード
資料
- FeliCa Standard
- 技術サポートサイト
FeliCaカード(フェリカカード)を選択・検討されている方へ
当社は、FeliCaLite-SからFeliCa Standardの白カードの販売をはじめ、カード券面への番号印字、印刷やチップ内部へのエンコードも承ります。当社はICカードメーカーとして、常に一定数の在庫を保有しており、迅速な納品を心がけております。
またカードだけの販売ではなく、セキュリティの設定はもとより、エリアやサービスなどメモリ構造についてもお客様のご要望に沿った形で納品致します。
FeliCaカードエンコード(0次・1次・2次)の詳細内容についてはこちらのページをご覧ください。
FeliCa(フェリカとは)
ソニー社が開発した非接触ICチップであるFeliCaカード(フェリカカード)は、Suicaなど交通券やEdyなどの決済サービスで多く使われています。FeliCaカード(フェリカカード)の特徴は、6Kバイトと大きなメモリ容量とハイセキュアな構造を持っていることです。また通信速度が速いことなどから社員証や入館証など幅広く使われています。
最近では安価なリーダライタの存在から、内部メモリを使わずにFeliCaチップが持っているIDmというID番号のみを使用するケースも増えております。なお読取機器やシステムがFeliCaLite-Sと互換性があれば、カードのみ切り替えることで運用コスト削減が図れます。
FeliCaカード(フェリカカード)エンコード
FeliCaカード(フェリカカード)のエリアは2種類あります。ひとつはパブリックエリア、もうひとつはプライベートエリアです。またエンコード自体にも2種類のエンコード内容が存在します。それは「1次エンコード」と「2次エンコード」と呼ばれるものです。
「1次エンコード」とはチップ内部のメモリを分割して、エリアやサービスと呼ばれる階層を作成することです。
この際には「システムコード」と呼ばれるソニー社が管理発行する管理番号が必要になります。FeliCaカードのエンコードを簡単に表現するならば、ウィンドウズのフォルダやファイルを作成するのに似ています。
「2次エンコード」は、「1次エンコード」で作成したサービス内にあるユーザブロックに特定のデータを書き込むことを指します。また、FeliCaカードにはIDmと呼ばれるID番号がメーカにより事前に割り振られています。
場合によってはこのIDm発行を「0次エンコード」ということもあります。
当社では、プライベートエリアの1次エンコード及び2次エンコードが可能です。セキュリティの設定はもとより、エリアやサービスなどメモリ構造についても、お客様のご要望に合わせた機能を実現できるようにエンコード致します。
【0次発行】
工場出荷時の初期フォーマット状態
IDmの書き込み、仮鍵
【1次発行】
システムコード、システム鍵バージョン、システム鍵、エリア0000h鍵バージョン、エリア0000h
エリアブロック、サービスブロックの作成(ランダム、サイクリック、0パース、アクセス権設定)
【2次発行】
1次発行で作成したサービスブロックで指定した領域にパーソナルデータの書き込み
フェリカカード作成手順
・FeliCaチップの選定(FRAM4K、EEPROM6Kなど)
・エンコードの有無
→無:IDm運用の可能性、当社FeliCaテストカードでのカード検証、発行
・システムコードの取得有無
→有:システムコード申請書記入後、ソニー社へ申請(代行も承ります)
・発行内容(1次、2次)
→1次発行の場合はフォーマットが必要
→2次発行の場合は、発行データが必要
・メモリ分割の有無
→メモリ分割の場合は、パブリック搭載のアプリの確認(FCF,Edyなど)と分割の割合を確認
・プライベートエリア発行
→当社FeliCaテストカード(エンコード/印字)でのカード発行、機器検証、ご承認
・パブリックエリア発行
→FeliCaカード共通領域データ申請書(フェリカネットワークスへ申請)
→共通領域登録申請書(フェリカネットワークスへ申請/新規登録、ICタイプ変更、追加等)
→テストカードでカード発行、機器検証、承認
用語解説
【FeliCaカードとは】
FeliCaは非接触型ICカードのための通信技術としてソニー社により開発されたものです。国際規格としては、当初ISO 14443 TYPE Cとして提案を行いましたが採用されませんでした(マイフェアカードはISO14443TYPE A)。その後、FeliCaと上位互換性のある方式がISO 18092(Near Field Communication, NFC)として規格化されました。国内では、JICSAP ICカード仕様V2.0「第4部 高速処理用ICカード」や、日本鉄道サイバネティクス協議会でのICカード規定として規格化されています。FeliCaは通常のICカードと同様にキャッシュカードやIDカードなどに適用可能な技術ですが、特に高速処理が求められるゲート(自動改札機、ビル入館)やレジ(コンビニ)などのアプリケーション向けに特化したコマンド体系になっています。そのため、ISO 7816-3の基本コマンドとは互換性はありません。
また、ICチップ内部のメモリについても16バイト固定長のレコードのみがサポートされていてISO7816-3との互換性はありません。暗号処理としては、相互認証にAES暗号及びトリプルDES、通信路にDESもしくはトリプルDESを利用しています。1枚のカード(1つのチップ)に複数のサービス(ICカード乗車券、電子マネー、社員証など)を搭載可能です。
サービス利用時には、個々のサービス毎にアクセス鍵(共通鍵)を使って相互認証を行うのではなく、複数のアクセス鍵から「縮退鍵」と呼ばれる暗号化された鍵を合成し一度に最大16のサービスについて相互認証することが可能となっております。
また、縮退された鍵から元の鍵は生成できないようになっております。このことから、セキュリティレベルを落とすことなく処理速度の高速化を実現しています。
【IDmとは】
FeliCaIDmとは他のICカードで言うところのUIDです。メーカ出荷時に製造者が採番することから現在のところ、同じ番号がないと考えます。IDmはメモリ内のオープンエリアに書かれているので、「1次エンコード」や「2次エンコード」をしないカードでも自由に読みだすことが可能です。そのためIDmだけを使った運用も散見されます。ちなみにUIDとはユニーク番号のことで、世界で一つしかない固有の番号のことを指します。
【システムコードとは】
システムコードとはソニー社がFeliCaカードの使用されているシステムを管理をするために企業/団体毎あるいはアプリケーション毎(基本的には企業単位で1つのコード)に発行する認識コードのことです。FeliCaブロック構造図を参照していただくと、必須ブロック内にシステム定義ブロックという名称が記載されています。これは「1次エンコード」に必須なコードです。実際の運用上ではこのシステムコードを見ることにより、システムコードの違うFeliCaカードがリーダにかざされた場合に直ぐに排除ができます。システムコードの取得方法は、直接ソニー社に申請を出すか、私共カード供給業者やシステム開発会社から申請をすることもできます。