非接触ICとは
1.非接触ICカード/ICタグには2種類のタイプがある
ICカードには2つのタイプがあります。1つは接触式IC、もう1つが非接触式ICです。名前の通り、接触式は直接リーダとカード側のチップとの接点をもって通電及び通信をしなければなりません。一方、非接触型は電波を通して通信を行うため、リーダとの接点が必要なく、壊れにくいのが特徴です。
ICタグにも2種類のタイプがあり、ICタグに電池未搭載のものをパッシブタイプ、電池内蔵のものをアクティブタイプと呼びます。パッシブタイプはカード(タグ)側には電源がなくアクティブタイプよりも安価に入手可能です。読取性能は電池内蔵のアクティブタグの方が高いですが、コストが高く、電池交換が必要になります。
2.非接触ICの通信方式にも2種類のタイプがある
非接触ICの通信方式には2通りのタイプがあります。一つは電磁誘導方式、もう一つは電波反射方式です。
電磁誘導方式は比較的周波数が低い帯域で使われます。電波反射方式は周波数帯の高い帯域での通信に使われます。
電磁誘導方式の特徴は、電波反射方式に比べて水分や金属の影響を受けにくく、一度通信を始めると安定した能力を発揮します。一方の電波反射方式の特徴は、電波に指向性を持ち、比較的長い通信距離を実現することができます。現在は、非接触ICカードというと短波帯(13.56MHz)の電磁誘導方式を使ったカードが一般的です。また電波反射方式は、UHF帯のICタグで主に使用されています。
3.非接触ICの特徴
非接触ICの特徴は次の通りです。
- メモリ容量が大きい(磁気カードと比べて)
- セキュリティが高い(磁気カードと比べて)
- 使い勝手がよい(ユーザの目から見て)
- メンテナンスが少なくて済む(コストダウンにつながる)
ICタグの特徴は次の通りです。
- メモリ容量が大きい(バーコードと比べて)
- 視認性不要(バーコードと比べて)
- データ書き換えが可能
- 複数同時読取が出来る(作業時間の短縮につながる)
ヒトの管理(非接触ICカード)
モノの管理(ICタグ)
ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。
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ICチップの選び方
非接触ICカードにも様々なタイプがあります。通信距離の長いICからセキュリティの高いICに応じてそれぞれ異なります。使い方に合ったタイプのICカードを下記早見表からお選びください。また詳細についてはご連絡を頂ければ、運用方法にあわせてICをご紹介させていただきます。
キーSEC | 通信距離 | ユーザメモリ | 商品名 | カード単価 | セキュリティレベル | 使い易さ (ハード含む) |
---|---|---|---|---|---|---|
有 | 短 | 3984バイト | FeliCa Standard RC-SA00 |
★★★★★ | ★★★★★ | ★★ |
224バイト | FeliCaLite-S RC-S966 |
★★ | ★★+ | ★★★ | ||
752バイト | MIFARE Classic | ★★ | ★★ | ★★★★ | ||
1520バイト | MIFARE Plus | ★★+ | ★★★★ | ★★★ | ||
8000バイト | MIFARE DESFire | ★★★ | ★★★★★ | ★ | ||
無 | 長 | 256バイト | TagitPlus | ★★★ | – – – | ★★ |
112バイト | ICODE SLIX | ★★ | – – – | ★★★ | ||
320バイト | ICODE SLIX2 | ★★+ | ★ | ★★★ | ||
短 | 48バイト | MIFARE UL | ★ | ★ | ★★★★ | |
144バイト | NTAG213 | ★+ | ★ | ★★★★★ |
キーSEC | キーセキュリティの略。これがあると第三者がメモリ内部のデータをみることが出来ないように設定できます。 |
---|---|
通信距離 | 短=2~3cm 長=数十cm これ以上長い距離が必要な場合は、UHF帯になります。 |
ユーザメモリ | 数値は必要なデータ量を検討する目安として下さい。 |
カード単価 | 当社での一般的なカード単価の比較です。相対的な比較なのでおおよその目安として下さい。 |
セキュリティレベル | 数値は相対的な目安です。 |
使い易さ | 個人認証カードとしての使い易さ。リーダライタの種類と値段を含めて評価になります。 |
ICカードを選択するポイントは他にも、市場でどれだけ使われているか(入手性)、開発の自由度、リーダライタの価格、国際基準に準拠しているかなどが挙げられます。詳細については長年の経験を積んだスタッフが丁寧にアドバイスを行います。
ICカードはカード内のデータをどうするかによって、セキュリティの精度や将来の拡張性などが決まります。
お気軽にご相談ください。
機能別ICタグ(RFIDタグ)の選び方
非接触ICチップをカードに組み込めば非接触ICカードと呼ばれ、カード以外のモノに組み込めばICタグとなります。ICタグには様々な形状・通信特性があります。また形状だけでなく、搭載されるICチップによっても性能が大きく変わります。
当社では、ご利用環境等に合わせた最適なものをご案内します。
使用期間 | 使用環境 | 必要性能 | 製品 |
---|---|---|---|
長期使用 (繰返し 使用可能) |
金属に 用いる |
NFC対応 | HF帯 金属対応タグ 金属製のカーゴ、金型の管理など金属機器の管理で能力を発揮します。 |
長距離通信 | UHF対応金属対応タグ 金属面に接した際に920Mhzとなるような特殊なアンテナ設計をしています。 |
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金属に 用いない |
耐熱性 | 耐熱タグ 熱安定性の極めて高いタグです。外部衝撃にも強い構造となっています。 >>耐熱タグはコチラ |
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対候性 対衝撃性 |
HDティア 高い対候性。耐衝撃性を備えたタグです。 |
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使い捨て | 金属に 用いる |
― | UHF対応金属対応ラベルタグ 低価格でありながら金属対応の性能を持つタグです。 |
金属に 用いない |
防水性 | Ntagラベルタグ NFCに特化したICタグです。スマートフォンとの相性がよいタグです。 |
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長距離通信 | 汎用型UHFラベルタグ HF帯のタグに比べて通信距離が長いタグです。 |
管理対象に水分(ヒトも含む)がある場合には、対象物から浮かせて貼り付けるもしくは、弊社の水分対応タグを使用することで読取が可能となります。
当社はそのほかにも、取り付け方や形状、チップへの書き込み内容などRFID関連のことについては、すべて対応させていただきます。
イーガルドがお客様から信頼を得ている理由とは
- 1製品仕様書に基づく正確な知識
- 2長く専門的にRFID業界に携わってきた豊富な経験から提供される情報
- 3困難な内容でも諦めることなく最後まで開発案件に参加すること
- 4販売後のアフターサービス
上述の①②の事実がお客様から信頼を受けている源泉と考えています。
また、RFID関連商品は電波通信機器ですので、設置後にどのような問題が起きるかわかりません。
当社は通常、設置後の予測を立てて商品開発および販売を進めますが、万が一販売後に問題が起きた場合も責任を持って対処することをモットーとしています。これらすべてがRFIDに関する総合力としてお客様の信頼を勝ち得ていると自信を持っています。
イーガルドだからできるお客様に最適な非接触ICカード/タグのご提案
<総務担当者様向け>
当社は豊富な経験によるお客様の立場に立った提案ができる数少ない会社の一つだと自負しています。
非接触ICカードの選択肢は広くありますが、 長い目で見て本当にお客様にとって良い物かの判断は専門業者である当社が得意とするところです。
当社であれば運用面やコスト面、さらには、美観などを総合的に判断し、最適な非接触ICカードを提案することができます。
<開発者様向け>
当社はRFID専門の測定器により、データキャリアだけでなく、お客様の使用しているリーダライタの出力特性などの測定も行うことが可能です。
このような測定結果を踏まえ、最適なICカード/タグの提案をしております。また、システムによってはICタグなどのデータキャリアのサイズや耐久性なども重要な要素になります。
当社はアンテナの設計だけではなく、プラスチック樹脂素材の選定から、システムに合致する形態に仕上げることも業務として 請け負っています。これらは長年の経験による豊富な知識と勘どころを心得ているからこそできる仕事だと考えております。